ルアー図鑑うすしお味第7弾、引き続きメタルジグです。

ヨーズリのメタリックサーディンの大型も、実は、日本のルアーマン向けにと、時代の先端の釣りであったディープジギングに対応していち早く開発した、とかではなく、輸出用で元々あったものだそうです。輸出してどこに向けていたかというと、私が聞いたところでは前回書いたように、タラのジギングのための欧州向けだったとのことです。
おそらく、ルーハージェンセン社の10オンスのジグ達も同じくタラジギング用だったのだと想像しています。
実はもっとデカいメタルジグも作られていて、それらはオヒョウとか釣るのに使われていたようです。開高先生がオヒョウ釣る時のタックル写真に、1キロぐらいありそうなジャイアントジグとしてエゴンとダイヤモンドジグのクソデカイのが確認できます。人殴り殺せそうな代物です。


ともかく、それまでもキャスティングじゃなくて船から真下にジグを落とすバーチカルジギングはやられていて、20~60グラムとかのジグなら既にいくつか種類があって、ジグの重さは狙う水深のメートル数とだいたい同じグラム数とかも言われていて、50mだったら50グラムのジグで狙えるとか紹介されていたけど、200グラムとかで狙うような深い海でジギングしようとしても、ラインがナイロンではジグに動きが伝わらず、また200グラムを食ってくるような大魚はナイロン20ポンド、30ポンドではなかなか上がらないということもあって、その頃ルアーの釣りにも普及し始めたPEラインの普及に伴ってやっと、100m以深とかの深場がルアーマンの戦場たり得るようになって来たという状況だった。
そんな中で、次々と大物が仕留められ始め、それまでの常識では考えられないような魚が上がってくるようになった。
鈴木文雄氏の小笠原でのヒレナガカンパチ50キロはアングリング誌にレポートが掲載されたので良く憶えているが、重さもさることながら180センチオーバーという大人の背丈以上の体長の巨魚に度肝を抜かれた。その時のルアーがクリップルドヘリング10オンスの形状チューニング版ということで、当時は深場のジギング用の重いジグの選択枝が少なくルーハーものぐらいしかなかったのでチューンニングしてでも使っていたのだということを物語っているとおもう。
この釣果は、GTのスペシャリストにジギングでデカイのを釣られてしまったということで、ジギングのスペシャリスト達はずいぶん悔しい思いをしたらしい。そういうスペシャリストの一人であろう茂木陽一氏もその時代に50キロオーバーのカンパチ釣っていたと記憶するが、94年出版の「広く、深く・・・海のルアー最前線、今このあたりを走っている・・・」の表紙で氏がカンパチ掲げているその口に掛かっているジグがDスティンガー。やっぱりこのあたりしか使える重さのルアーが90年代終盤ぐらいまでは無かったのである。

ツルジグ、ヒラジグラ、ラフェスタ、バンジーメタルあたりが先陣を切った。

バスディは何作らせても機能性の高い実用度抜群のルアーを作ってくる。
もう一つ、少し遅れてスミスからジャックナイフという名前だったと思うが、正式名称忘れるぐらいに「サンマジグ」の愛称でジギンガー達に愛されたこの長モノが、これまた沈みは早いし引き抵抗も軽いし、その割に長くてアピール力はあるしで、こいつとバンジーメタルの2種類、200グラムを中心にときに300グラムで、沖縄、ハワイ、サイパン、NZ、トカラ列島、駿河湾、相模湾、丹後半島etc...と戦った。
歴戦の勇者達に残る歯形を見ると、興奮がよみがえるようだ。
ピンクのがバンジーメタル200グラム、長いのがサンマジグ、ブランカはこれまたサイズ比較用で40グラム。
イソマグロにはいつもコテンパンな目にあわされて、カンパチは沖縄の屈辱をハワイ本島で雪辱した。NZのミナミヒラマサは爆釣で、国内は概ねシビアな結果だった。
その後、バーチカルジギングは近海の青物、ブリ(ハマチやイナダも含め)やカンパチ、ヒラマサを中心に、マグロやときに根魚やシーバスまでを対象に発展し流行し、今も沢山の釣り人が情熱を献げている。
ルアーの釣りの一種というよりは、船釣りの一ジャンルとして日本の釣りに浸透した気配がある。舶来モノのルアーで四苦八苦していた20年前と比べると隔世の感がある。
ジギングに関しては一発大物を狙うとスーパーディープジギングの腰に悪いしんどい世界が待っているので、ちょっと距離をおいているが、あのしゃくっている竿がガキンと止められる衝撃をまた味わいたい気もするところである。
150mの水深に300グラムのジグを落として、一所懸命しゃくって魚を掛けてファイトしてというのは、しんどくても楽しい作業であり耐えられるが、反応無くて場所移動で300グラムを150mから巻き取って回収するしんどさには、釣りの上手い同居人が「移動のときだけ電動リールが欲しい」と嘆いたぐらいで、ディープジギングの世界はときに「罰ゲーム」と自虐的に語られるぐらいハードでマッチョな漢の世界である。
ちなみに重量級のメタルジグで人を殴ったこともなければ今後の予定もないですが、職場で書類をおさえる文鎮としては普通に愛用していたりする。
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