2018年9月1日土曜日

さもなくば海はラインでいっぱいに


 9月に入って、まだ暑いけどそろそろシーバス秋の陣開幕にむけて、偵察に行ったりルアーを選定したり。ハゼも今年は魚の動き次第かつ渋い闘いになりそうだけど「落ちハゼ戦線」参戦かなと思ってるので、それ用の道具をどうするべきかとか考えている。
 しばらく延べ竿の釣りばかりでリール使ってなかったし、ライン巻き替えたり落ちハゼ用のスプール用意しなきゃなと、釣り部屋のよく使うリールと替えスプールを収めた棚をゴソゴソとほじくり返してみた。
 上の棚にリール。タオルが掛かってるのは埃よけ。下の棚に各サイズの替えスプールでいつでも出撃OK準備万端にしているつもりだった。

 アチャーやってもうた!


 久しく使ってないシイラとか用の5500SS、カヤック用の4500SSのPE巻いた替えスプールで塩の結晶が浮いて析出してて、一部スプールの金属を腐食している(念のため書いておくけどPENNスピンフィッシャーの替えスプールです)。
 「ちゃんと塩抜きしとけよ!」というお叱りはごもっとも。
 でもまあ塩水で使うリールは大なり小なり塩にやられるわけで、あんまり神経質になってもしょうがないな、といい加減な性格なので正直思ってる。もちろん釣りから帰ってきたら真水で洗って乾燥させてるけど、水道水でジャーッと洗ってタオルで拭いて終了って感じでそれ程丁寧には「塩抜き」していない。
 スプールの腐食もラインが当たるエッジ部分以外ならかまわないとさえ思っている。だって釣りするうえで腐食してようが性能的には特に関係ないんだもん。スプールエッジじゃなくても右のスプールのように、見えるところが腐食してるのはさすがに手入れ怠った証拠みたいでみっともないけど、よくあるスプールの中の方が腐食してるのなんて見た目みっともなくさえならない。
 でも、さすがにラインが当たるエッジ部分は腐食してるとラインがこすれて、飛距離落ちるぐらいは気にしないけど強度が落ちるのはゆゆしき問題である。
 強い張力がかかった状態で擦れるガイドにおいては傷が致命傷になるのと違って、スピニングリールのスプールエッジの傷に関してはライン放出するときの緩んだ状態で擦れるだけなのでそれ程極端な滑らかさとかが要求されるわけじゃない。なので腐食されても穴空いているような大っきなものでなければコンパウンドかなんかで磨いてツルッとさせておけば問題は生じない。左のスプールのエッジにかかるかかからないかぐらいの位置がザラついている程度なら放置でも良いかもしれない。
 
 とはいえ腐食させないにこしたことはなく、「塩抜き」なり海水使用後のスプールの保管方法についてはちょっと反省して考えねばとあれこれ調べたりしてみた。
 今回もそうだけど経験からいっても塩吹くのは4本編み8本編みのPEラインが酷い気がする。樹脂で固めたファイアヤーライン、単繊維のナイロンラインはたいしたことなくほぼ無視できる程度。まあ編み糸って海水吸ってジクジクと乾きが悪く長時間湿ってそうだもんね。

 ちゃんと釣行後は真水で洗うといっても、ドボンとスプールごと水につけたりして洗った程度では中の方ほとんど洗えてないのは明白でその程度では到底塩は抜けきらない。
 本格的に塩を抜きたいならフライラインのストッカー方式で、昔ばあちゃんが毛糸のセーター編み直すときに毛糸グルグル巻いてたような隙間の空くタイプの「糸車」みたいなのにまき直して水洗いしないと、堅く巻いたスプールのままでは塩はなかなか抜けてくれないように思う。
 「糸車」ってフライマン以外にはイメージ湧きにくいかと思い「幅の広い「台湾リール」みたいなやつですよ」って書こうと思ったけど、台湾リールも今時沖縄のオジィでもなきゃ知らんかなと検索かけてみたら、今でもちゃんと台湾で作られてるみたいで日本の釣具屋でも通販しているところが見つかった。「風車リール」とも呼ばれるベアリング入ってて横転する糸車を竿に取り付けるだけという思いっきり原始的で単純なリールなんだけど、巻き取りは糸車に指突っ込んで回すか軸の部分を竿持った手の親指で弾いて回すかで、後者ができるので艪を練りながら片手で道糸が出し入れとかができて、餌木でクヮイカ釣りするオジィに長く愛用されてきたらしい。いうなればハンドルさえないダイレクトリールであり軸をサミングしつつチョイと投げることもできるらしく値段も安っすくて物欲を刺激されまくったけど、残念ながら使う釣りモノも思いつかないので購入は見送った。何か自作できそうな単純さでリール自作って難しいだろうなと思うけど、いつか挑戦するなら「台湾リール」でいくべきかもしれないな。


 というわけでPEの編み糸を塩抜きしたいなら「糸車」系のラインストッカーとかが必要そうだけど、別にワシャ塩抜けなくてもPEライン自体はナイロンほど吸湿劣化とかはしないので、ぶっちゃけリールのスプールエッジが腐食されなきゃそれで良しだと考えた。
 ならば、塩抜き及び乾燥がやりやすいストッカーを使わずとも、とりあえずスプールからライン自体を抜いて別に保管しておけば用は足りる。ということで電動ドリル使ってライン巻いてあった樹脂製の空スプールに巻き巻きしてマジックでどのリール用の何号の何メートルかとか書いて、ライン保管用の段ボール箱に保存。樹脂製スプールは塩で腐食されないし塩漬けで傷むようなラインなら海で使えるかよだと思うので、ライン乾かす手間も面倒くせえだけなので塩抜きは特にせずそのまま塩漬け保管ですよ。


 ナイロンラインはさすがに経年劣化とかあって、次回そのまま使おうかとはなりにくいので、もったいないけど使った痕跡があるのはモーターでラインを引き出す「ラインクリッパー」使って捨てた。替えスプールとして用意しただけで使ってないッぽいのは、まだ使えそうなのでケチ臭く次回も使う。使う前に引っ張って切れるまで強度試験して必要な強度があるのを確認したら問題ないだろう。

 しかし、レジ袋に詰めた何百mっていうラインゴミを目にすると、釣りという遊びがいかに環境とかに悪い遊びか視覚化されるようで心にチクチクとした痛みを感じる。けど、いまさら釣りやめられないので自分が悪いことをしてるということだけ頭に置きながら生きて、死後の世界とかがあるのなら閻魔様のお裁きには罪を認めて従うことにしよう。カエシの付いた針の山とか登らされそうでいやだなぁ、バーブレスの針山ならいいってわけでもないけど。


 これは、しばらく使ってない他のリールとかも確認した方が良さそうだなと、隣の棚の塩水用のフライリールを布袋から出しておそるおそる見てみると、

 ラ・ラ・ラムソンがぁーッ!!

 シャブの白い粉かと思うような綺麗な結晶状に塩吹いている。ダメ絶対!な感じである。なんでこんなに盛り上がって水抜き穴から溢れるぐらいに一部分からだけ塩吹くのか不思議で仕方がない。ないけど実際吹いてるもんはシャーないねン。


 PEの編み糸巻いてあってしばらく使ってないスプールといえば、遠征用の7500SS用とかのスペアスプールがこれでもかとある。ラムソン以上の惨状を半ば覚悟して、あれだったら見なかったことにしてソッ閉じだなとリールと一緒に保管している段ボール箱を開けて、遠征時持っていきやすいように段ボールで作った筒に入った替えスプールも含め確認してみると、ありがたいことにまったく塩析出していない。
 何でだろう?
 薄ぼんやりとそうだろうなと思うのは、多分塩吹くのって空気中の湿度を吸って溶けたラインに着いてる塩が再度結晶化して析出してるんだろうから、湿度変化が紙の箱の中では室内より少ないことが良いんだろうとは想像できる。


 「紙は神」なのかもしれない。新品スプールも紙箱に入ってるし、昔のラインが紙箱に入ってたのも経済的な理由以上に意味があったのかもっていうのは、サイトの方のライン管理のネタの所でも書いたけど、昔ロッドアンドリール誌上で古い紙パッケージに入ってたナイロンラインの強度を測ったら、実用充分な強度が保たれてたなんて事実からもうかがえる。
 何しろ紙ってようするに薄っぺらく加工した木なので、段ボール箱でも桐のタンスのように湿度吸ったり吐いたりして中の湿度を一定に保ってくれているのかもしれない。
 ということで、7500SS替えスプールはこのまま段ボール箱で放置で今後も定期的に様子を見て塩吹かないか観察してみたい。正直数が多いし距離が長いしでスプールから抜いて別保管は面倒くさいというのもある。

 いずれにせよ、ラインの管理は紙の箱、もしくは衣装ケースみたいな樹脂製の箱なら底に新聞とかの紙を敷いておくか乾燥剤ぶち込んでおくというのが方法としては良さそうだと改めて感じたところ。

 ただ、もっと的確に塩吹いてリールが腐食されるのを防ぎたい、なんで塩吹くのかあたりの理屈を知りたいとググっても正解っぽいのに行き当たらない。原因の根本が分かってないのに対策が立てられるか?と思うのでその辺基本だと思うのだけど、何なのこの情報砂漠。
 湿度高い時に空気中の湿度を吸って溶けて「潮解」、その後乾燥してだかなんだかで再結晶化して「析出」してるんだろうなというぐらいはわかった。純粋な塩化ナトリウムは20°Cでは湿度75%まで潮解性を示さないけど、混じり物とか他の固体と接触してるとかの条件でも変わるよ、とかの基礎情報は検索してちょっと調べればわかる。でも、それが具体的に海で使ったリールのスプールではどうなっているのか、湿度変化はどう関係してくるのかあたりになるとさっぱり情報出てこない。
 釣りから帰った後の道具の手入れ方法や塩抜きするためのラインストッカーとかの商品情報はいくらでも出てくるけど、そんなもんワシら年季の入った玄人(って自分で書いちゃうのはどうにもやっぱり恥ずかしい、でも書く)にとってはいまさらクソ拭く紙ほどの役にもたたん情報である。
 詳しい方いらっしゃればどうか迷える子羊にご教授願います。

 まあ、とりあえずのところをまとめるなら、
・ 使用間隔が空くときはPEの編み糸は紙の箱で保管(樹脂製の箱使うなら紙を底に敷くか乾燥剤を使いましょう)。抜いて樹脂製の空スプールとかに巻いておくのがモアベターよ。
・ 通常の使用間隔なら普通に水洗いして乾燥後やっぱり紙の箱で保管しておくべし。
・ 湿度変化の大きい室内の空気にさらしっぱなしではダメ絶対!白い粉!!
というところだろうか。皆さんもスプール腐食させてしまわないようにお気をつけください。

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